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政府は防衛増税以前に浪費を無くすべき

フジテレビの番組「日曜報道 THE PRIME」に出演し、


「いきなりの増税には反対で、もし増税を決めるのであれば、過去の政権がいずれもそうだったように、国民の信を問わなければならない。増税の明確な方向性が出た時には、いずれ国民に判断いただく必要が当然ある」と認識を示した。



自民 萩生田氏 “増税前に衆院解散し国民の信問う必要”
防衛費増額の財源の不足分を増税で賄う方針をめぐり、自民党の萩生田政務調査会長は、増税の実施前に衆議院の解散・総選挙を行い、国民の信を問う必要があるという認識を示しました。


防衛費増強の必要性


防衛費の増強については、現在もその最中にあるロシアによるウクライナ侵攻や、今年に入って異常なペースで行われている北朝鮮による核・ミサイル実験、そして、近い将来予期される中国による台湾や我が国南西地域への侵攻に備えるため必須と言える。


我が国の防衛はGDPの1%を目安として計上され防衛力を整備してきたがその額は概ね5兆円。

これが何十年も続いてきた。


他方で国内・国外ともに物価は上昇を続け、更に周辺の対象国の能力も飛躍的に増大した。


日本はそうでもないが、米国をはじめとする先進国の物価はこの数十年右肩上がりである。自衛隊の主要な装備や弾薬は米国からの輸入が多く、GDPとともに固定された防衛費は自衛隊を徐々に蝕んでいった。


冷戦崩壊以降、PKO、同時多発テロ以降のテロ対策、災害の激甚化、集団的自衛権容認による任務の拡大等自衛隊の任務は目に見えて拡大し、これに備える訓練の幅や規模なども比例的に増えていった。

その傍らでは事件・事故が起きるたびに規則や訓練意外にやらなければならないことが増え、現場の自衛官は火の車のはずだ。

忙しくなったからといって人が増えるわけではない。足りない分は残業するのだ。


少し話が逸れたが、防衛費の額が増えない状況で任務が増え、装備品価格が高騰するということは、その分本来お金をかけなければならない何かを犠牲にしなければならないということである。それは何か。


ネットで少し調べれば分かるが、自衛隊の弾薬やミサイルは致命的なほど不足している。

以下記事でも言及しているが、ほぼ戦えない状況である。


仮に今この瞬間、台湾有事や南西有事となれば瞬く間に弾薬はなくなり、極端にいえば派遣された自衛隊員は肉弾戦を強要されることになる。


「自衛隊はなぜこれほど準備ができていないんだ」と思う人もいるだろうし、思って当然のことだが自衛隊はミサイルや弾薬を犠牲にしてきたのだ。


今般12月に発出されたいわゆる3文書では、「反撃能力」「イージスアショア搭載艦」「沖縄の旅団の師団化」など様々な色物が並んでいるが、一番の本音はまさにこの弾薬・ミサイル不足を急ピッチで解消し、もしもの時に備えるということだろう。



増税について


ここでやっと本題だが、要不要でいえば私には分からない。

そして、仮に必要であるとするのであればそれは防衛費増強のためではないし、増税するのであれば順番が違う。


●増税は必要か

なぜ分からないか。人々から税を徴収して代表者が国を運営し、よりよい社会を実現することでベネフィットを還元するということは古来から人類が行ってきたことである。


私の知る限り、税や年貢を集めずに国やそれに準ずる組織を運営してきた例はこれまでにないはずで、財政が悪化すれば国や社会は破綻してきた。この原則は高度にグローバル化した現代社会においても言えることで、日本が例に漏れることは考えづらい。


近年は山本太郎を筆頭とするれいわ新党などの主張であるMMT理論(国の借金は国民の財産。日本の国債はその大部分を日本国民が保有しており、日銀が円をすることが可能であることから他国のように破綻することはない等の考え)が脚光を浴びつつあるがあくまで日本の行政は伝統的な考え方に基づいて政策を推進している。

これは矢野元外務次官が月刊誌「文藝春秋」11月号(2021年10月8日発売)寄稿の財政健全化を急ぐべきとの危機感を全面に出した主張からも伺える。


実際、岸田首相は7月の参院選終了以降、増税に関する検討を狂ったように加速させている。


矢野元事務次官のように、これまでの伝統的な考えを財務省が律儀に継承しているとすれば、その所轄が同省である以上、日本政府として「増税は必要」というスタンスなのであろう。こればかりは如何に外野が叫ぼうとどうしようもないものだ。


「増税は必要だが景気が回復していない今ではない」

「景気回復の途上にある中では腰折れしてしまう」

という主張もある。日本のマクロ経済は“景気が悪ければ積極的に財政出動を行い、良くなれば増税してこれを引き締める”ケインズの経済学に習ってきたことを思えばまさにそのとおりである。これに異論を唱える人はそれほど多くはないだろう。


しかし、政府(財務省)が増税を推進したい理由は景気どうこうではない。

一つは財政の健全化であり、一つは利権と出世である。


日本政府が世界最大の債務を抱えていることは説明するまでもない。これが膨張を続け、例えば現在の1200兆円(国+地方)が3000兆円に至ればどうなるだろうか。

仮に国債の利率が2%になればそれだけで毎年60兆円の支出となる。国家予算の大部分が国債償還の際の利率に消えかねない。ここまでくると債務は雪だるま式に増え収拾つかなくなるだろう。


現在のように日銀が国債を買い支えし続けることも難しい。なぜなら、たとえ国内的に処理できるとしてもそのような不健全な通貨は国際的信用を失うからだ。

急激なインフレとなれば食料や資材のほとんどを輸入に頼っている我が国は立ち行かなくなる。人々はものを満足に買うことも出来なくなるだろう。


そうはならないと考える人も沢山いるのは分かる。しかし、もしもがある以上は未知の試みを無謀に試すことは出来ないというのが財務官僚の頭にあるのだろう。


そして、財務省には税金を創設したり、引き上げたりすると出世する仕組みがある。官僚は出世欲と保身の二つで動いていると思って差し支えない。もちろん国民のために働いているという人も多くいるだろうが、この二つは間違いなく仕事に取り組む上での原動力である。


この観点でいえば、霞が関の財務官僚からすると景気を考慮して増税をとはならないのが常である。官僚は基本的に2年で異動するのでこの期間に少しでも実績を作らなければならないからだ。


●防衛増税

はっきり言って政府が錦の御旗としている「防衛費増強に伴う増税」というのには違和感を禁じ得ない。


2020年以降、政府はコロナ対策で100兆円以上を浪費している。2022年度分やその後の予算も含めれば110兆円は超えるだろう。


防衛費はもともと2021年度予算で補正予算を含めると6.1兆円。今後5年間で総額43兆円

にするということだから平均すると8.6兆円/年である。つまり、1年間でいうと2.5兆円、5年間で12.5兆円の増加ということになる。コロナ関連の浪費110兆円は年間の防衛費増分の約44倍である。


単純に2066年までの防衛予算増額分の規模を既に政府は浪費してしまっているのである。


何がいいたいかというと、仮に増税が必要だと叫ぶのであればその理由は防衛費増額ではなく、コロナで浪費した分の補填というのが実態となるはずである。


政府(財務省)が防衛費を隠れ蓑にする理由は単にコロナ予算が適正に使用されなかったなど後ろめたいことがあるからだろうが、あまりにも論理破綻していると言わざるを得ない。


そして、仮に増税を敢行するのであればコロナ浪費の蛇口を閉めなければ全く意味のないものとなる。